後期高齢者が自宅を売却すると年金や保険料はどうなる?発生する税金とは?
不動産を売却して利益が出た場合には、その利益(譲渡所得)によって年金や保険料が変わってしまうのではないかと心配になる方も多いでしょう。
そこで今回は、後期高齢者の方が不動産を売却した場合、年金や保険料にどのような影響が出るのか、というテーマで解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
後期高齢者が不動産を売却すると年金や保険料はどうなる?
年金に対する影響
結論から言うと、不動産売却によって利益が出たとしても、年金の受給額が減ることはありません。
通常の給与と不動産売却による利益は別々の所得として考えられるため、「不動産売却で利益を得た=給与が増えた」とはならないのです。
不動産の売却によって得られた利益は、譲渡所得として所得税の対象となります。
ただし、60歳以上の年金受給者で、厚生年金の被扶養者となっている方、あるいは、保険料を支払いながら給与を受けている方は、年金が減額されるケースがあります。
保険料に対する影響
年金と違い、保険料には注意が必要です。
75歳以上の後期高齢者が加入する制度である「後期高齢者医療制度」は、前年度の総所得をベースに保険料が計算されます。
つまり、総所得が増えれば、次の年の保険料も高くなってしまうのです。
これは、不動産売却による譲渡所得も例外ではありません。
後期高齢者が不動産を売却する場合、次の年の保険料がどうなるかを考慮しておく必要があるのです。
不動産売却にはどんな税金がかかる?
高齢者の方が不動産を売却する際、年金や保険料に関する心配はもちろんですが、売却時に発生する税金についても心配されることでしょう。
主な税金としては、以下が挙げられます。
・所得税
・住民税
・復興特別所得税
・印紙税
・登録免許税
・消費税
これらの税金のうち、「所得税」「住民税」「復興特別所得税」は売却で得られた利益に対して発生する税金です。
これら3つの税金はまとめて「譲渡所得税」と呼ばれます。
利益に対して発生する税金であるため、利益が出なかった場合は支払う必要はありません。
「印紙税」「登録免許税」「消費税」は手続きなどで必要になる、その他の税金と言えます。
まとめ
今回は、後期高齢者が不動産を売却することによる年金や保険料への影響や、不動産売却にかかる税金について解説しました。
年金については影響しないケースが多いですが、保険料については影響が出るため要注意です。
その他不動産売却の税金について不安があれば、お気軽に当社までご相談ください。